モデルハウス日記

Q1住宅「重層の甍」、Ua値0.4

こんにちは!!

いよいよ伊丹市にて「重層の甍」いなほ工務店モデルハウス建築の基礎を着工致しましたが、

無事基礎の完成です。

綺麗に仕上がりました。基礎下も建物空間との認識の下しっかり洗います。

今日はこの建物の性能等について少しお話し致します。

いなほ工務店は日々様々な事を常に学習してより良い家造りを行っていますが、そのひとつ

として「新住協」http://shinjukyo.gr.jp/ という団体に加盟して、ここでは主に気密、断熱

について勉強を重ねています。ちなみに我々関西支部として活動(高気密、高断熱住宅の普及)

していてそのホ-ムぺ-ジは、https://chumonjutaku-q1.com/ となります。

「新住協」では一定の高気密、高断熱の条件をクリア-した住宅を「Q1住宅」と名付け、

この「Q1」住宅の普及活動及びより良い家の学習を行っています。

今回の「重層の甍」いなほ工務店モデルハウスは村松先生の設計ですが、気密、断熱のおい

ては当社と協議の上決定しました。

以前本ブログにおいて、気密は大事であると少しお話致しましたが、

https://www.inahonomachi.com/blog/263/ いくら断熱工事を良くしても、この気密がとれ

ていなければ全く暖房効果を得る事はできません。

簡単に言うと隙間が多い家となり、その隙間から暖気や冷気が逃げるばかりか冬は逆に外部

の冷気が建物内に侵入して結露を起こしてしまいます。

結露の原因は色々ございますが、一般的にはみの隙間風が原因となる事が一番多く見られます。

現新住協では最新式の「ボ-ド気密工法」という手法が確立されています。このボ-ド気密工

法を今回の「重層の甍」いなほ工務店モデルハウスにおいても行います。

その一部をご紹介すると

この様に部材を使用して、気密を確保していきます。

目安としては気密値(C値)は最低でも1未満が基本となり、建物の形状や断熱方法により数字が

変化します。C値は低い程隙間がないという結果となります。

いなほ工務店の前回の里山モデルハウスはC値0.4の実測値となり、良い方の結果となりました

。今回も0.5あたりの数値となる予定で進めています。

このC値は1を切るとあとはサッシの形状や天井の断熱方法、玄関部と土台部の気密部材等によ

り変化し、より低い数字を目指す場合は引き違いサッシを使わない設計、屋根断熱、玄関部の

基礎の切り下げを無くす等の設計に関する制限が発生します。

現在この数値合戦になりつつある傾向がありますが、1を切る数値であれば極端に下げるメリッ

トはさほどない事が実証されつつあります。

次に「重層の甍」いなほ工務店モデルハウスの断熱についてですが、今回のモデルハウス立地

は伊丹空港のすぎそばの立地で、日中飛行機の爆音が響いている地域です。

実は「高気密、高断熱住宅」はこの音には強い家の構造となっています。

様々な断熱材が存在する現代にて、音に強い断熱材はグラスウール、セルロ-スファイバ-、

ロックウ-ルとなり今回はロックウ-ルの吹き込みを使用します。

ロ-クウ-ルの吹き込みは密度が濃く、現在一番消音に効果的だと言えます。又、「新住協」

では現代様々多様な断熱材が存在する中にて、燃えない材料を使用しようという考えがありま

す。

一部ボ-ド系断熱材等は、外壁が延焼する前に内部の断熱材に火が回り、一瞬に家じゅう火が

まわる火事が実例としておきています。

現在不燃材として存在する断熱材はグラスウ-ルとロックウ-ルのみとなっていて、その他の

断熱材は燃えにくい様改良しされていますが不燃材ではありません。

特に壁面には電気の配線等が施工されいいて、ここには特に気を配る必要があります。

今回はセルロ-ス等と同じ吹き込みにて断熱施工を行う為、隙間なく断熱を施工致します。

だらだらと書き込んでしまいましたが、上記の結果を数値で計算すると、

この様になります。

これは、Qペックスと言われるソフトにて計算した結果です。

Q値は1.52 Ua値は0.4となり、Q1住宅となりました。

現在の法律では、Ua値において住宅の性能を評価する事を国は基本としています。このUa値も

低いほど高性能となります。

現代の次世代省エネの基準は本地域にてUa値0.87以下

ZEHは                Ua値0.6以下

延期された将来の基準ヒ-ト20G1は   Ua値0.56以下

延期された将来の基準ヒ-ト20G1は   Ua値0.46以下

という数値となっいて、今回のUa値0.44は国の指針をはるかに上回った数値となっています。

気密、断熱の次に換気という項目がありこの手法も影響が強い部位となります。

換気についても様々な考え方が存在しますが、当社はその建物の立地場所、立地環境により

換気手法を変えて採用しています。

換気の種類として第1種換気、第2種換気、第3種換気があり、一般的に多いのは第3種換気です。

第3種換気は自然給気、機械排気となります。

今回は、第一種換気を採用しています。給気、排気ともに機械にて行います。

但し、給気と排気の空気の熱交換を行う為冷たい外気はあたたい状態で、暑い外気は少し冷や

された状態にて室内に入ってきます。

これにより、冷暖房の消費を抑える効果を生んでいます。

又、建物の形状上ダクトレス第一種換気と言われる物を今回採用します。

このダクトレスは、熱交換部位が回部に近い為、北海道等の寒冷地では不向きのシステムです

が(凍ってしまう為)関西においては力を発揮するシステムです。

第一種換気は窓を開けると機能しないので考えてしまうという方もいらっしゃいますが、今回

の様な騒音がある場所等においてはそまそま窓を開けない環境の為、あっていると考えます。

立地により手法を変えるという事は正にこの事だと思います。

完成時には是非体験してくたざい!!